HOKKAIDO PHOTO FESTA 2025（HPF2025）終えて

HOKKAIDO PHOTO FESTA 2025（以下、HPF2025）は、皆様からの温かいご支援とご協力のおかげで、無事に会期を終えることができました。開催に先立ち実施したクラウドファンディングにおきましても、多くのご支援をお寄せいただき、心より感謝申し上げます。

私たちは、「写真」という表現を通じて、人と人とがつながり、心が動く瞬間を分かち合える場をつくりたいという想いで、この取り組みを続けてきました。その想いに共感し、支えてくださった皆様の存在は、私たちにとって大きな力であり、HPF2025をともに育ててくださった、かけがえのない仲間だと感じています。

イベント概要と取り組み

HPF2025では、「見えない世界を視る ― アートの未来：北海道」というテーマのもと、4つのイベントを開催しました。

■大橋英児 写真展《Your eyes are our eyes - 囚人道路》モエレ沼公園グランドオープン20周年記念協賛事業

　明治期の囚人道路建設を題材に、北海道の自然と歴史に迫る展示。特に「笹」のシリーズでは、過去の囚人たちの絶望や苦難を視覚と嗅覚で体験させる新しいアプローチが取られました。

■香りのワークショップ
　スマートフォンの写真と香りを組み合わせ、記憶を呼び起こし共有する体験型イベント。他者と「記憶の交換」を行うユニークな試みでした。

■コレクティブアート展
　三人のアーティストが、写真を単なる記録から「生成するメディア」へと捉え直す展示。紙や痕跡など多様な素材を使い、鑑賞者の感覚と想像力に問いかける空間が演出されました。

■HPF2025フォーラム
　清水穣氏による基調講演では、「見えるものと見えないもの」の関係に光をあて、写真が表現しきれない歴史や時間についての深い考察が行われました。

■トークと議論

写真展ではタカザワケンジ氏・関次和子氏を迎え、大橋氏の制作背景や「笹」シリーズの意図が語られました。

コレクティブ展では後藤繁雄氏が、AI時代のアートと写真の未来について講演。素材の多様化による表現の進化が議論されました。

これらを通じて、写真が「見えない世界」を映し出す力を持つメディアであることが再認識されました。

次回の開催は2027年のビエンナーレ形式を予定しております。今後も写真を通じた感動と気づきの場を創り続けてまいります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　HPF Funder　　大橋英児

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