ポートフォリオレビュー
ポートフォリオレビューは写真業界のプロフェッショナルと写真家との出会いの場です。
レビュアーとの一対一の対話の中で作品へのアドバイスを受けたり、次のステップに進むためのプレゼンの場として、あらゆるレベルの写真家(や写真家を志望する方)にとって有意義な時間になることを期待しています。
また、ファイナリストに選出された数名には2日目の公開ポートフォリオレビューにてプレゼンをしていただき、グランプリ受賞者には次回HPFでの個展開催の権利など今後の活躍の場を提供いたします。
百々俊二 どど しゅんじ (写真家、入江泰吉記念奈良市写真美術館アドバイザー)
1947年大阪生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科卒業 、同年東京写真専門学校九州校教員に。1972年に大阪写真専門学校(現ビジュアルアーツ専門学校・大阪)教員となり、1998年同校学校長に就任。2015年から2022年まで入江泰吉記念奈良市写真美術館館長。写真家であり写真教育者としても写真と関わり続けている。
写真集『楽土紀伊半島』で日本写真協会年度賞 、写真集『千年楽土』で第24回伊奈信男賞。写真集『大阪』で第23回写真の会賞と、第27回東川賞飛彈野数右衛門賞を受賞。
関次和子 せきじ かずこ (東京都写真美術館学芸員)
東京都生まれ。多摩美術大学美術学部芸術学科卒業。1990 年より東京都写真美術館に勤務。自然写真史、山岳写真史研究。
企画した主な展覧会に「山を愛する写真家たち 日本山岳写真の系譜」(1999 年)、「ナチュラリスト・田淵行男の世界」(2005 年)、「海中2万7千時間の旅 中村征夫」(2006 年)、「昆虫4億年の旅 今森光彦」(2008 年)、「黒部と槍 冠松次郎と穂苅三寿雄」(2014 年)、「野生の瞬間 華麗なる鳥の世界」(2019年)、「宮崎学 イマドキの野生動物」(2022年)など。英国自然史博物館主催「Wildlife Photographer of the Year 2015」、「5th Singapore International Photography Festival 2016」の審査員を務める。
タカザワケンジ(写真評論家)
写真評論、写真家インタビューを雑誌に寄稿。著書に『挑発する写真史』(金村修との共著、平凡社)があるほか、『Study of PHOTO 名作が生まれるとき』(ビー・エヌ・エヌ新社)日本語版監修。
渡辺兼人写真集『既視の街』(東京綜合写真専門学校、AG+ Gallery)の構成と解説など、写真集制作にも携わる。また「非写真家」(IG PHOTO GALLERY、東京ほか)など写真について考えるための展示活動を行っている。京都芸術大学、東京綜合写真専門学校、東京ビジュアルアーツほかで非常勤講師を務める。
IG PHOTO GALLERY(東京・東銀座)ディレクター。東京在住。
大西洋 おおにし ひろし (入江泰吉記念奈良市写真美術館館長)
1966 年生まれ。金融機関勤務、投資会社設立を経て2008 年に美術情報誌 Article を創刊。2012 年より日本とアジアの写真集にフォーカスしたオンライン書店 shashasha をスタート。2015 年には、case publishing を設立。写真集・アートブックの出版を軸に「表現としての本」をマニュフェストとし、本の新しいメディアとしての可能性を追求、精力的に活動をしている。2022年、入江泰吉記念奈良市写真美術館館長に就任。
菊田樹子 きくた みきこ (インディペンデント・キュレーター)
インディペンデント・キュレーター。ボローニャ大学(イタリア)視覚芸術学科で学びながら、展覧会の企画を始める。これまでに、日本とヨーロッパで100以上の写真・現代アート・漫画の展覧会を企画。現在、『日本に向けられたヨーロッパ人の眼・ジャパントゥデイ』写真プロジェクトと「塩竈フォトフェスティバル」のアーティスティックディレクター、またkanzan gallery、「さどの島銀河芸術祭」のキュレーターを務める。近年の写真集編集に、宇佐美雅浩「Manda-la in Cyprus」(2018年)など、訳書に『マグナム・コンタクトシート』(青幻舎、2011年)などがある。
中澤賢 なかざわ さとし (PHOTOGALLERY FLOW NAGOYAディレクター)
愛知県犬山市生まれ
京都芸術大学 大学院 芸術研究科 芸術環境修了
2021年6月より愛知県名古屋市にて写真ギャラリー「PHOTO GALLERY FLOW NAGOYA」を開設。ディレクターとして、写真表現の可能性を開拓していくギャラリーを目指す。
レクチャー
①「写真展をつくる ーキュレーターの仕事ー」 — 菊田樹子(インディペンデント・キュレーター)
キュレーターという言葉は知っていても、実際に何をしているのかはわからないという人も多いのではないでしょうか。
日本とヨーロッパで100を超える展覧会を企画してきたキュレーターの菊田樹子が、その役割、仕事の内容、写真家との関係など展覧会をつくる現場についてお話しします。
※アーカイブ配信中!4/30まで
②「写真集の楽しみ 見る・つくる」名作写真集から手製本まで — タカザワケンジ(写真評論家)
写真集は写真家にとってたんなる作品集ではなく、写真集という形式でしか表現できないものを追求する実験の場です。写真と写真をつなぐことで意味が生まれ、想像をかきたてるからです。
近年は安価で早いプリント・サービスが始まり、写真集づくりを手軽に楽しめるようになりました。さらには世界に1冊だけの手作りの写真集をアート作品として発表するアーティストも登場しています。
このレクチャーでは写真集の名作を紹介しつつ、その読み方と味わい方についてお話しします。また、近年、世界的に注目されている写真を使ったダミーブックの現在についてもご紹介したいと思います。写真集を見るのが好きな方、自分でつくってみたい方、写真のまとめ方がわからない方におすすめです。
※アーカイブ配信中!4/30まで
③「東京都写真美術館のコレクションに見る自然写真の系譜」— 関次和子(東京都写真美術館学芸員)
写真術が発明された当初から、雄大な風景から身近な生物、未知なる野生動物にいたるまで、自然は魅力的な被写体の一つでした。
東京都写真美術館のコレクション作品から、人が自然に向けてきた眼差しの変遷や洋の東西による違いを見ていき、人と自然の関係を写真史から考察します。
また、写真・映像文化をめぐる環境が大きく変わりつつある現在、写真界の現状や今後の展望についてもお話しします。
※アーカイブ配信中!4/30まで
開催日
2022/10/30(日)
①12:30~13:30
②13:40~14:40
③14:50~15:50
会場
モエレ沼公園 ガラスのピラミッド スペース1
受講料
1講座2,000円 お得な3講座セット5,000円
オンラインイベント
オープニングイベント —「フォトフェスティバルの時代」
HPF2022のオープニングイベントとして、国内のフォトフェスティバルを運営する二名のゲストとHPF代表の大橋英児に、それぞれの団体のイベントについて、また国内外のさまざまなフォトフェスティバルについてお話を伺います。
千々岩孝道 ちぢいわ こうどう
1976年佐賀県出身、2003年より屋久島在住。2008年ドイツ ベルリンにて写真家 Iris Jankeのアシスタントを務めた後、自身初の個展を開催しフリーランスフォトグラファーとして在独。2015年フランス アルル Les Rencontres de la photographie dʼArles 期間中にGalerie HUITにて開催された What’s up PHOTODOCグループ展に展示参加。共同設立者としてフランス人写真家Antonin Borgeaud氏とアートディレクターにCleo Charuet氏を迎え、2015年Yakushima Photography Festival(YPF)を設立。同年、Galerie Basia Embiricos(フランス・パリ)と作家契約後、10月に日仏共同主催による第一回屋久島国際写真祭を開催。2016〜2019年フランス アルル Les Rencontres de la photographie dʼArles 期間中にてYPFギャラリーを出展し、好評を得る。2019年フランス・ブルターニュ地方に位置するロギビーデラメールにてフォトフェスティバル BZH PHOTOの第一回アーティストインレジデンス作家として招待され、同年7月に展示を行う。2020年、Art space M1997よりアーティストインレジデンス作家として招待を受け、2021年9月に「瞬刻のタブロー | Twinkling tableau」展を開催、また 同月にArt space M1997キュレーションによる、Kyotographie satellite event KG+ にて「流動との対話 | Dialogue with flow」展を開催した。
速水惟広 はやみ いひろ
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO(東京国際写真祭)ファウンダー。
東日本大震災の際被災地での活動がきっかけとなり写真とアイデンティティの関係や、ソーシャリーエンゲージドな作品について考えるようになる。2017年より美術館のような場所だけでなく誰にでも開かれた公共空間におけるフォトフェスティバルとして「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」を設立。
過去、手掛けた主な企画展にアレハンドロ・チャスキエルベルグ「Otsuchi Future Memories」(岩手県大槌町、2016ほか)。最近の活動に世界報道写真財団のJoop Swart Masterclass Selection Committeeメンバー(2020)、Photo Vogue Festival審査員(イタリア、2021)、Critical Mass審査員(米国、2022)など。
大橋英児 おおはし えいじ
写真家 / HOKKAIDO PHOTO FESTA代表。
1955年稚内市生まれ。2008年より日本では何処でも見られる”自販機のある風景”をテーマに、RoadsideLigthsのプロジェクトを進めている。
主な個展
2018年 “RoadsideLigths”Case Rotterdam/_ロッテルダム、オランダ
2018年 “RoadsideLigths”Galerie&119/パリ、フランス
2017年 “RoadsideLigths”禅フォトギャラリー/東京、日本
2015年 “RoadsideLigths”コニカミノルタプラザ/東京、日本
2014年 “RoadsideLigths”新宿ニコンサロン/東京、日本
主なグループ展
2022年 PhotoGaspesie/ガスパシー、カナダ
2021年 写真の町東川賞歴代受賞作家野外展/東川町、日本
2021年 札幌芸術展「アフターダーク」札幌芸術の森美術館/札幌、日本
フェアー
2022年 Foto fever/パリ、フランス
2021年 Paris Photo/パリ、フランス
2020年 Photo Basel2020/バーゼル、スイス
レクチャー —「NFTで拡げる写真の可能性」
NFTは「Non-Fungible Token(非代替性トークン)」の略で、仮想通貨にも使われるブロックチェーン技術を利用して、コピーや改ざんを防止するデジタル資産の所有証明書です。公的美術館としてNFTへの取り組みをいち早く発表した入江泰吉記念奈良市写真美術館館長の大西洋さんに、NFTアートの作り方、機会と課題についてお話しいただきます。
開催日
2022/10/25(火) 20:00
※アーカイブ配信中!4/30まで
ゲスト
大西洋(奈良市写真美術館館長)
モデレーター:桑迫伽奈
参加方法:事前申込、zoomにて配信
受講料:2000円
大西洋 おおにし ひろし (入江泰吉記念奈良市写真美術館館長)
1966 年生まれ。金融機関勤務、投資会社設立を経て2008 年に美術情報誌 Article を創刊。2012 年より日本とアジアの写真集にフォーカスしたオンライン書店 shashasha をスタート。2015 年には、case publishing を設立。写真集・アートブックの出版を軸に「表現としての本」をマニュフェストとし、本の新しいメディアとしての可能性を追求、精力的に活動をしている。2022年、入江泰吉記念奈良市写真美術館館長に就任。
インタビュー —「写真でつなぐ HPF2022展示作家インタビュー」
4人の展示作家に、作品作りのアプローチやテーマの深め方についてインタビューします。
開催日
2022/10/25(水)~28(金)
ゲスト
岩波友紀10/25、石井陽子10/26、佐藤静香10/27、近藤マリアルイーザ明子10/28、
タカザワゼミより推薦:丹野律子(10/29)、小西正敏(10/29)
インタビュアー:桑迫伽奈
視聴方法:YouTubeにて配信(無料)
HPF×札幌市図書・情報館 連携展示「つながるから、つむぐへ」
「つながるから、つむぐへ」をテーマに、札幌市図書・情報館の司書が写真やアートに関する本をセレクト。
HPF2022出展作家のコーナーも設けます。
会期
10月13日(木)~11月29日(火)
※図書情報館の開館に準ずる
会場:札幌市図書・情報館 2階
プレイベント「ポートフォリオレビューにチャレンジしよう」
「ポートフォリオって何?」から、レビューの準備や攻略法まで、写真家の立場からアドバイスします。
開催日:2022/9/23(金)20時
受講料:無料
石井陽子・桑迫伽奈